初めて迎える二人のクリスマス|遠距離恋愛の特別な一日

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この記事で分かること

月に2〜3回の逢瀬と毎日のLINE

前回の記事から、僕らは月に2〜3回のペースで会っていました。
どんなに忙しくても、毎日少しでもLINEで「おはよう」「おつかれさま」と言葉を交わす。
そんな小さなやり取りが、二人の距離を保つための大事な時間でした。

プレゼント選びは彼女の住む町で

12月の初め、彼女はちょうど女性の日(笑)。
「今日はホテルは無しだね」と笑いながら、この日は普通のデートをすることに。
そして、お互いへのクリスマスプレゼントを買いに出かけました。

場所は彼女の住む町。
冬の冷たい風の中、手袋越しにそっと手を繋ぐ。
歩きながら時々、彼女の手が僕の指をキュッと握るたび、胸の奥がじんわり温まる。

「これ似合うかな?」
彼女が鏡に映る自分に小首を傾げながら振り返る。
僕は、ただ「うん、似合うよ」としか言えなかったけれど、本当は何を身につけても彼女が一番だと思っていました。

今回のプレゼントには条件がありました。
“いつも身につけられて、不自然じゃないもの”。
伴侶にバレないように保管し、クリスマス当日までのお楽しみとして交換する約束をしました。

二人だけのささやかなクリスマスパーティー

そして迎えたクリスマスパーティー当日。
前日から僕らはそれぞれ、ちょっとしたご馳走を用意しました。

テーブルに並んだのは、ケーキ、白ワイン、チーズ…。
ここまではクリスマスらしい光景ですが、その横にはスパークリング日本酒と〆サバ。
「なんで〆サバ?」と突っ込みたくなる組み合わせですが、これは二人にとって特別な意味がありました。

実は、よく観ている某グルメ番組で何度も紹介されていて、いつか試してみようと話していた組み合わせ。
遠距離(車で2時間)の僕らは気軽に飲みに行けないけれど、せめてクリスマスだけは、と思って用意しました。

酒と笑顔と、温もりに包まれた夜

ホテルに着き、お風呂で一日の疲れを流し、お互いの体温を確かめるように肩を寄せ合いながら湯船につかる。
湯上がりの頬がほんのり赤い彼女が、「じゃあ、準備しよっか」と笑顔で言う。
二人でテーブルを整えて、ワインのコルクを抜く音が静かな部屋に響きました。

「メリークリスマス」
グラスが軽く触れ合い、透明な音が広がる。
スパークリング日本酒を口に含むと、爽やかな甘みが広がり、続けて食べた〆サバの旨みがそれを引き立てる。
「これ…やばいね。番組の人たちが言ってた通りだ」
「でしょ?ほら、もう一口」
そんな他愛もない会話が、今まで以上に愛おしく感じられました。

年を越す前の最後の逢瀬

お酒を飲みながら、二人で未来のことや、もし独身だったら…なんて叶わない夢を語り合う。
彼女が笑うたび、グラスの中の泡が小さく弾ける音がやけに近くに聞こえました。

僕は小売業に勤めているため、クリスマスから年末年始は繁忙期。
さらに、お互いの伴侶が年末年始の連休に入るため、次に会えるのは年を越して1か月後になります。

「じゃあ、次は来年だね…」
少し寂しそうに呟く彼女の頬に手を添えると、彼女は小さく笑って「じゃあ、今日のことちゃんと覚えておかなきゃね」と。

その言葉が胸に深く刺さり、僕はその夜、彼女の温もりも声も匂いも、すべてを刻みつけるように抱きしめました。
外は冬の冷たい風が吹いていましたが、部屋の中は笑顔とぬくもりで満たされていました。

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