「不倫なんて、自分には関係ない」
そう思っていたはずなのに、気づけばその世界に足を踏み入れてしまう人は少なくありません。
僕自身もそうでした。
家庭を壊すことになるし、妻を深く傷つける。だからこそ「自分は絶対に不倫なんてしない」と思っていたのです。
しかし、結婚生活を続ける中でセックスレスや気持ちのすれ違いが積み重なり、心の居場所を失っていく。
「このまま感情を押し殺して60年生きていくのか」と考えたとき、理性よりも感情が勝ってしまいました。
不倫は許される行為ではありません。
でも、不倫に走る人には走らざるを得ない理由や背景があるのも事実です。
この記事では、世の中でよく言われる「不倫の理由」と、僕自身が実際に不倫に踏み込んでしまった体験を重ね合わせながら、人が不倫をしてしまう本当の理由を探っていきます。
不倫の理由はひとつじゃない|よくあるきっかけと背景
不倫をしてしまう理由は、人によって大きく違います。
「刺激が欲しかった」「寂しかった」という一言で片づけられるほど単純なものではありません。
大きく分けると、次の3つの背景が多く見られます。
夫婦関係の不満(セックスレス・すれ違い)
最も多いのは、夫婦関係に不満を抱えているケースです。
- セックスレスが続いている
- 会話が減った
- 生活は一緒でも、心が遠ざかっている
日本性科学会の調査によると、既婚者の約半数が「セックスレス状態にある」と答えています。
これは単なる夜の問題にとどまらず、「自分がパートナーから必要とされていない」と感じる心理的な影響が大きいのです。
結婚生活が長くなると「パートナー」から「同居人」へと関係が変わってしまうことがあります。
満たされない気持ちが外に向かい、他の誰かに求めてしまうのです。
心のよりどころを求めて
「話を聞いてくれる人がいる」
ただそれだけで救われる瞬間があります。
夫や妻には弱音を言えない、理解してもらえないと感じたとき、他人からの共感が大きな癒しになることがあります。
その延長線上に、不倫関係が芽生えるケースも少なくありません。
例えば、職場の同僚や趣味仲間、SNSでのやり取りなど、思いがけない場で心を寄せ合うことから関係が始まるのです。
日常からの刺激・逃避としての不倫
家庭や仕事に追われる毎日は、どうしても「繰り返し」の連続になりがちです。
そこに「恋愛のドキドキ」や「秘密の関係」という刺激が加わると、日常から一瞬抜け出せるように感じてしまいます。
特に男性は「冒険心」、女性は「ときめき不足」の埋め合わせとして不倫に走る傾向があるといわれます。
男性が不倫をする理由|心理と特徴
「男は浮気性だから」とひとことで片づけられることもありますが、実際の男性心理はもっと複雑です。
家庭を大切に思っている男性でさえ、不倫に踏み込んでしまうことがあります。そこには次のような心理が隠れています。
承認欲求と「まだモテたい」気持ち
男性は年齢を重ねても、どこかで「自分はまだ女性に必要とされたい」「男として見られたい」という気持ちを抱えています。
家庭や仕事では「夫」「父」「上司」といった役割ばかりが求められ、一人の男性として承認される場が少ないのです。
そんなときに「素敵ですね」「一緒にいて楽しい」と言ってくれる存在に出会うと、自尊心が強く刺激され、不倫に傾いてしまうことがあります。
夫婦関係の義務感からの解放
結婚生活が長くなると、どうしても生活の中心は「家族」や「子ども」になっていきます。
その結果、妻との関係が「恋愛」から「生活共同体」に変わり、会話やスキンシップも減っていく。
男性の中には「家庭では夫として父として振る舞わなくてはいけない」という義務感に疲れてしまう人もいます。
そんなとき、**「素の自分でいられる相手」**が現れると心が揺れてしまうのです。
不倫相手に本気になりやすいケース
遊びのつもりが、気づけば本気になる。そんな男性は少なくありません。
特に次のようなときに、その傾向が強まります。
- 自分の弱さを受け止めてくれる
- 家庭で感じられない「癒し」を与えてくれる
- 一緒にいる時間が心から楽しいと感じられる
僕自身も「ただの逃げ」だと頭では分かっていました。
でも、相手に理解され、受け入れられる心地よさは、理性では止められない強さを持っていました。
女性が不倫をする理由|本音と背景
男性の不倫が「承認欲求」や「解放感」によるものが多いのに対して、女性の不倫はより感情的な背景が色濃く反映される傾向があります。
そこには「愛されたい」「大切にされたい」という、切実な想いが隠れています。
愛情不足・寂しさの埋め合わせ
結婚当初は夫から愛情を注がれていたのに、年月が経つにつれ「ありがとう」や「好きだよ」という言葉がなくなる。
一緒にいるのに、孤独を感じる女性は少なくありません。
そんなときに、優しい言葉をかけてくれる男性に出会うと、心の穴を埋めてくれる存在として惹かれてしまいます。
自分を「女」として見てほしい欲求
「妻」「母」という役割の中で過ごしていると、自分が“女性として”見られる瞬間が極端に減っていきます。
化粧やおしゃれをしても、夫からの反応がなければ「誰のために努力しているのだろう」と虚しくなることも。
そこで、「綺麗ですね」「一緒にいると癒されます」と言ってくれる相手の存在が、女性としての自尊心を取り戻すきっかけになるのです。
家庭と恋愛を分けて考える女性心理
男性よりも女性の方が「家庭」と「恋愛」を切り分けるのが上手だと言われています。
「家庭は大切にする、でも恋愛は恋愛として楽しむ」――そう割り切って不倫をする女性もいます。
もちろん全員がそうではありませんが、女性にとって不倫は**「心を満たす手段」**であることが多く、単なる遊びとは違う意味を持つ場合が多いのです。
体験談から見る「不倫に走った本当の理由」
ここまで「一般的に言われる不倫の理由」を整理してきましたが、実際に僕自身が不倫に踏み込んだときの理由は、教科書的な答えとは少し違っていました。
「僕は不倫をしないと思っていた」──でも踏み込んでしまった瞬間
結婚当初、僕は不倫をする人のことを心のどこかで軽蔑していました。
「家庭を壊すし、妻を傷つける。そんなことをするなんて無責任だ」と。
だから、自分が不倫をするなんて一度も想像したことはありませんでした。
ところが結婚生活を続けるうちに、いくつもの“心を削る出来事”が積み重なっていきました。
セックスレスや夫婦のすれ違いだけではなく、僕の中で大きかったのは妻と母の関係の悪化です。
僕は「母と妻が仲良くしてくれること」を望んでいました。
けれど妻は、理不尽な理由で母との関係を悪化させ、そのたびに僕は板挟みになり、深いストレスを抱えていきました。
次第に僕の心の中で、妻は「不満」や「嫌悪感」の対象になっていきました。
「僕が望んでいたものを壊した人」
「僕にとって嫌いな存在」
そう思う気持ちを拭えなくなっていったのです。
やがて、僕にとって家庭は癒しの場では無くなっていました。
帰宅しても安らげない。むしろ気持ちがすり減っていく。そんな毎日が続きました。
頭では分かっていても、感情に勝てなかった
妻は婚姻関係という、法に守られた立場で最大限好き勝手に振る舞っているように見えました。
僕はただ我慢を重ねるばかりで、やがて「なぜ自分だけが犠牲にならなければならないのか」と虚しさを感じるようになりました。
妻は僕を悩ませる存在でしかなくなり、「家庭に安らぎを見いだせない」という現実が、感情の逃げ場を外に求めさせました。
もちろん理性では「やってはいけないこと」だと分かっていました。
不倫すれば家庭が壊れるリスクがあるし、妻を傷つける。
だけどそのときの僕には、「理性」よりも「感情の叫び」の方が強かったのです。
「誰かに必要とされたい」
「男として見てもらいたい」
「人としての喜びを感じたい」
その気持ちに抗えず、一線を越えてしまいました。
罪悪感と幸福感が同居する不倫のリアル
最初の頃は、会うたびに罪悪感に苛まれました。
「これは裏切りだ」「自分は最低な人間だ」と。
しかし同時に、彼女と過ごす時間の中で「人として満たされている」と感じている自分もいました。
罪悪感と幸福感――この相反する感情が同居するのが、不倫のもっとも残酷なリアルなのだと思います。
不倫を正当化できない理由|社会的リスクと心の代償
ここまで僕が不倫に至った経緯や心情を正直に書いてきましたが、だからといって「不倫をしていい理由」にはなりません。
不倫には、必ず大きな代償がつきまといます。
家族を傷つけるリスク
まず一番大きいのは、家族を深く傷つけるということです。
不倫が明るみに出れば、妻はもちろん、子どもにまで影響が及ぶことがあります。
「父親(夫)に裏切られた」という事実は、時間が経っても心のどこかに傷を残します。
バレたときに失うものの大きさ
不倫がバレた瞬間、失うものは計り知れません。
- 信頼
- 家庭
- 仕事上の信用
- 社会的な立場
婚姻関係というのは法に守られています。不倫はその枠を壊す行為であり、法律上の制裁(慰謝料や離婚請求)にも直結します。
僕自身も、一度ヒヤリとした経験があります。
妻に「誰これ?」とスマホの写真を指摘されたとき、頭の中が真っ白になりました。
その一瞬で「家庭も信頼も、すべてが崩れるかもしれない」という恐怖に襲われたのです。
心に残る罪悪感と葛藤
そして、最大の代償は自分の心にあります。
不倫をしている間、ずっと「これは裏切りだ」という罪悪感がつきまといます。
相手との時間が楽しいほど、その裏で「家庭を裏切っている」という矛盾が心を締めつけます。
僕自身もそうでした。
妻への嫌悪感や家庭の息苦しさから逃げるように不倫へと走ったけれど、その一方で罪悪感は消えず、心の中で自分を責め続けていました。
「幸せ」と「自己嫌悪」が同居する不安定さ――それこそが、不倫が人を苦しめる大きな理由のひとつだと思います。
まとめ|不倫の理由を知ることは、自分を知ることにつながる
不倫をしてしまう理由は「刺激が欲しい」「寂しかった」といった単純なものではありません。
- 夫婦関係の不満
- 心のよりどころを求める気持ち
- 日常からの逃避
- 承認欲求や「まだ自分は必要とされたい」という想い
- 愛情不足や「女として見てほしい」という切実な願い
こうした要素が絡み合い、人は理性では抑えられない感情に流されてしまうのだと思います。
僕自身も「不倫なんて絶対しない」と思っていました。
でも、家庭が癒しの場ではなくなり、妻との関係に嫌悪感を抱き、母との関係まで壊されてしまったとき――心の行き場を失っていました。
その弱さの中で、不倫という選択をしてしまったのです。
ただ、どれほど事情があっても、不倫が正当化されることはありません。
家庭を壊すリスク、愛する人を傷つける罪、そして自分自身をも苦しめる葛藤は消えることがないからです。
けれど「なぜ不倫をしてしまうのか」を振り返ることは、自分自身の心と向き合うきっかけになります。
それは同時に、「これからどう生きていくのか」を考える第一歩にもなるはずです。
不倫の理由を知ることは、単なる言い訳ではなく、自分を知ることにつながる。
この記事が、同じように迷いを抱える誰かの気持ちを整理するヒントになればと思います。